浜岡砂丘

御前崎から天竜川の河口にかけて、遠州灘沿いの海岸線に続く広大な砂丘地帯が「南遠大砂丘」(なんえんだいさきゅう)。河口を利用した漁港以外に港湾施設はなく、約30kmもの砂丘がただただ続く、日本一の砂丘地帯です。鳥取、吹上(鹿児島県)と並び、日本三大砂丘のひとつにも数えられますが、なかでももっとも幅が広いのが、浜岡砂丘。

天竜川の砂が風で打ち上げられて巨大な砂丘が誕生

その昔「あばれ竜」と呼ばれた天竜川の流砂が沿岸潮流で運ばれ、冬季の「遠州の空っ風」打ち上げられてできたもので、砂丘表面の風紋が美しいのが特長。全長3kmほどの砂丘を歩くと各地に防砂の柵を見かけますが、実は美しい風紋を誕生させる風が、砂を巻き上げ砂丘を発達させています。

砂丘緑化への長い道のりは砂丘の各所で見うけられますが、それがまた見慣れぬ異色の光景を生み出しています。斜め45度に「堆砂垣」を立て垣根に西風をあて風力が衰えた砂が堆積するのを狙った独特の「人工斜め砂丘」方法で、耕作地への砂の侵入を防ぎ、海岸の砂丘拡大をもたらしています。

明治以前には、飛砂による風下の集落や畑地の埋没があり、明治30年に長者塚の砂丘(御前崎市池新田)固定化工事にとりかかり苦難の末、大正13年に砂の動きを止めることができました。
逆に昭和50年代以降はダム建設などにより川から海へと運ばれる土砂が減少し、かつて標高20mもあった砂丘も徐々に痩せていっています。

海岸線は、御前崎遠州灘県立自然公園の第2種特別地域に指定され、自然が守られています。
環境庁の「残したい日本の音風景100選」にも選ばれた「遠州灘の海鳴り・波小僧」は、天候の変わり目に突然鳴り出し、すっと鳴り止む遠州灘の独特の海鳴りのこと。砂丘入口には波小僧の像も立っています。ちなみに、波の音が南東から聞こえる時は雨、極端に東からなら台風、西南なら天気が回復し晴れと、地元では波の音で気象予測をしてきたのです。

5月〜8月なら、ハマヒルガオ(ヒルガオ科ヒルガオ属の多年草)、コウボウムギ(カヤツリグサ科スゲ属の多年草)、イワダレソウ(クマツヅラ科イワダレソウ属の植物)などの海浜植物を観察することができます。5月~6月に薄桃色の花を咲かせるハマヒルガオは、御前崎市の「市の花」になっています。

ちなみに砂丘を突っ切って海岸に出ると、東側に巨大な煙突などが目に入りますが、これが中部電力浜岡原子力発電所です。

砂丘入口の白砂公園を目標にアクセスを!

砂丘の入口には白砂公園があるので、浜岡砂丘を目ざすときには白砂公園を目標に。
国道150号「浜岡インターチェンジ」から、南へ1分ほど走れば、白砂公園です。
かつての砂丘地帯に松が植栽され、遊歩道と展望台、東屋などが整備されています。松露園と呼ばれる広大な松林にはイグチ目ショウロ科に属する キノコ、松露(しょうろ)が生育しているとか。食用にもなりますが、希少価値が高く、幻のキノコと呼ばれています。
白砂公園には230本の河津桜が植栽され、2月中旬から3月中旬の開花期には『浜岡砂丘さくら祭り』も開催されます。

また、浜岡砂丘は、昭和38年封切りの映画『砂の女』(監督:勅使河原宏、主演:岸田今日子・岡田英次)、平成21年の映画『ヘブンズ・ドア』(監督:大森美香、主演:長瀬智也・福田麻由子)のロケ地にもなっています。

白砂公園の展望台

白砂公園の展望台

並ぶ風車は御前崎風力発電所

並ぶ風車は御前崎風力発電所

 

浜岡砂丘 DATA

名称 浜岡砂丘/はまおかさきゅう
所在地 静岡県御前崎市池新田5585
時間 見学自由
電車・バスで JR菊川駅から静鉄バス御前崎方面行きで40分、浜岡営業所下車、徒歩20分
ドライブで 東名高速道路相良牧之原ICから30分
駐車場 10台/無料
問い合わせ 御前崎市商工観光課TEL:0537-85-1135
関連HP http://www.city.omaezaki.shizuoka.jp/index.html

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