静岡県沼津市、駿河湾に突き出した1kmほどの砂嘴(さし)、大瀬崎(おせざき)の先端にある神秘的な池が、神池(かみいけ)。大瀬神社の神域で、三方を海に囲まれ、海岸近くにありながら淡水をたたえるという不思議な池で、まさに神池。伊豆七不思議のひとつに数えられています。
大瀬崎先端にある「神が宿る神域」
神池は、海抜1mに位置し、直径は100mほどの円形の池。
海からの距離は最も近い場所では20mほどで、すぐ横の岬先端部には灯台が建っています。
周囲は国の天然記念物でにも指定される樹齢1000年を超えるというビャクシンの樹林に囲まれており、神秘的な雰囲気。
コイやフナ、ナマズなどの淡水魚が生育し、海水は混じっていません。
神が宿る神域ということもあり、学術調査も行なわれていないため、深さは判明しておらず、海が荒れて海水が吹き込んでも池の淡水に変化はないとのこと。
神池の水位は海水面よりも少し高く、しかも満潮、干潮の潮位に伴っての変化もないため、海に隣接していても海とは通じていないことは明らかです。
沼津市原地区で田植えをすると、その影響を受けて池の水が濁るということがあり、富士山の湧水が流れ込んでいるいう説もあるほどです。
大瀬崎の根元には、太古に活動を行なった大瀬崎火山があり、隆起した火山体の一部が楽器の琵琶に似た島(琵琶島)となり、それが駿河湾を北流する沿岸流によって運ばれた土砂で、陸とつながり、陸繋砂嘴(りくけいさし)となったもの。
つまり神池の基部には岩盤と不透水層があり、それが海水とのシールドを形成、ビャクシンの森が池の水を保っていると推測できるのです。
訪れる人も多くなく、静寂の時間帯ならば、神の存在に気がつく人もいるというほどの神秘性を保っています。
神池は、大瀬神社の神域で拝観料が必要。
拝観時間は日の出から日没までとなっています。
マナーを守って見学し、敬虔(けいけん)な気持ちで拝観し、その神秘性の体感を。
大瀬崎・神池 | |
名称 | 大瀬崎・神池/おせざき・かみいけ |
所在地 | 静岡県沼津市西浦江梨 |
関連HP | 沼津市公式ホームページ |
ドライブで | 伊豆中央道伊豆長岡ICから約16km |
駐車場 | 周辺の有料駐車場を利用 |
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