富士山本宮浅間大社

富士山本宮浅間大社

全国に散らばる1300余りの浅間神社の総本宮で、世界遺産富士山(「富士山-信仰の対象と芸術の源泉」)の構成資産の中核的な存在。祭神は木花開耶姫命(このはなさくやひめのみこと=浅間大神)。富士山自体がご神体で、山頂に奥宮が須走口・吉田口・河口湖口の登山道頂上に久須志神社が祀られています。駿河国一之宮にもなっています。

現存する本殿、幣殿、拝殿、楼門は徳川家康の寄進

富士山本宮浅間大社

現在も富士山八合目以上は浅間大社の所有になっていますが、これは神君・家康も尊崇した富士山本宮浅間大社ということで、江戸時代に決められたもの。
本宮の境内も1万7000坪という広大なもので、富士山と合わせて社地は120万坪にも及びます。

度重なる噴火を引き起こした富士山の山霊を鎮めるため、平城天皇の命により坂上田村麻呂が大同元年(806年)に建立されたと伝えられています。

歴代の武将から尊崇を受け、源頼朝、豊臣秀吉が社領を寄進、足利尊氏、徳川家康が社殿を造営、武田信玄・勝頼が社殿の修築を行なっています。

現存する浅間造りの本殿、幣殿、拝殿、楼門は、慶長9年(1604年)、徳川家康が関ヶ原の合戦の戦勝を記念して造営したもので国の重要文化財。

このとき、富士山八合目以上の土地を寄進しています。
中世に始まる富士山信仰、富士講の中心地ですが、江戸時代までは神仏習合で、仏教、修験道の影響を強く受けていました。

境内にある湧玉池は、富士山の湧水で富士登山者はこの霊水に禊ぎをしてから登山するという古くからの習わしがありますが、富士山修験の影響です。

富士山本宮浅間大社
拝殿へと続く参道
富士山本宮浅間大社
流鏑馬像

富士山本宮浅間大社の元宮が山宮浅間神社

富士山本宮浅間大社の元宮として山宮浅間神社が少し山中に鎮座していますが、もともと大同元年(806年)以前には、富士を間近に仰ぐその地に原始崇拝的に浅間大神(あさまのおおかみ)が最初に奉斎されたと推測されています。
昭和6年に寺田寅彦は、アサマはアソにも通じる火山を指す古語と指摘していますが、信州の活火山・浅間山にも通じる言葉で、火山を鎮めるために、原始的な祭祀が行なわれたのが山宮浅間神社なのです。
以前には『山宮御神幸』として山宮浅間神社と浅間大社の間で御鉾の渡御も行なわれ、富士山本宮浅間大社楼門前にはその鉾を休めた「鉾立石」が残され、『山宮御神幸』に利用された御神幸道(50丁)には1丁(109m)ごとに丁目石が置かれていましたが、起点となる首標の石が湧玉池横の神田川沿いに現存しています。

取材協力/富士宮市観光協会、富士山本宮浅間大社

富士山本宮浅間大社
名称富士山本宮浅間大社/ふじさんほんぐうせんげんたいしゃ
所在地静岡県富士宮市宮町1-1
関連HP富士山本宮浅間大社公式ホームページ
電車・バスでJR富士宮駅から徒歩15分
ドライブで新東名高速道路新富士ICから約8km
駐車場150台/30分まで無料、以降有料
問い合わせ富士山本宮浅間大社 TEL:0544-27-2002/FAX:0544-26-3762
掲載の内容は取材時のものです、最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。
湧玉池

湧玉池

富士宮市にある富士山本宮浅間大社境内にある湧玉池(わくたまいけ)は、富士山の湧水が底から湧き出す湧泉で、国の特別天然記念物。1日20t湧き出す泉は、富士宮市街を流れる神田川の水源ともなっていて、金田川とともに環境省の平成の名水百選にも選定。

富士山本宮浅間大社 楼門

富士山本宮浅間大社 楼門

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富士山本宮浅間大社 拝殿・幣殿

富士山本宮浅間大社 拝殿・幣殿

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富士山本宮浅間大社 本殿

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