「本州一の秘境駅」、「キングオブ秘境駅」と称されるのが、飯田線・小和田駅(こわだえき/静岡県浜松市天竜区水窪町)。実は、浜松市内にありますが(浜松市最北端の駅)、地図を見ても、車道は対岸を走り、駅周囲には登山道のような道しかありません。なぜこんな場所に駅が?と疑問に思うような、まさに秘境の駅です。
往時には交通の要衝・小和田集落の玄関駅だった!

往時には奥三河と南信を結ぶ交易ルート途中、天竜川沿いの要衝が、小和田。
天竜川は筏(いかだ)を組んだ材木流しなど、舟運にも活用され、小和田には筏だまりも設けられていたのです。
駅の開業は昭和11年12月30日で、飯田線の前身のひとつ三信鉄道(北線)の延伸で設置されています。
三信鉄道(南線)の終着駅・大嵐駅(おおぞれえき)との間は、まだ未開通で、舟運で連絡したため、開業当初は船への乗り換え駅にもなっていたのです。
昭和12年8月20日には大嵐〜 小和田間も開通し、現在の飯田線にあたる豊川鉄道・鳳来寺鉄道・伊那電気鉄道・三信鉄道が全通、東海道本線・豊橋駅と中央本線・辰野駅が鉄路で結ばれました。
昭和18年8月1日、国有化して飯田線に。
昭和59年2月24日、飯田線のCTC導入を受けて駅は無人駅になっています。
かつてはホームも2面(2線)を有していましたが、平成20年1月27日に1面を撤去、現在では1面1線になっています。
ふだんは乗降客が1日4人程度(秘境駅を訪れる鉄道ファン)、臨時急行列車「飯田線秘境駅号」が運行される際に、その目的駅にもなっていることから、駅員が配置されています。
佐久間ダムの完成で、小和田集落が水没

この小和田駅が、なぜ秘境駅になったのかといえば、ダム建設で小和田集落が水没したから。
日本のダムの建設史にその名を刻む佐久間ダムは昭和31年の完成。
ダムの完成で、交通の要衝だった天竜川沿いの小和田集落は水没、ダム湖の完成で周辺の塩沢、門谷、佐太の集落からも隔絶され、駅そのものが孤立化してしまったのです。
当初、駅近くにあった人家もなくなったため、駅周辺の住民はゼロ。
かつてあった自販機なども撤去されているので、駅に降り立つ際には、飲食物などを持参の必要があります。
駅舎は、三信鉄道時代のものが現存。
レトロ駅舎のファンからも熱い視線を受けています。

| 【本州一の秘境駅】飯田線・小和田駅 | |
| 名称 | 飯田線・小和田駅/いいだせん・こわだえき |
| 所在地 | 静岡県浜松市天竜区水窪町奥領家 |
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