ギネス登録! 世界最長の木造人道橋「蓬莱橋」

「越すに越されぬ」と謳われた大井川。
その大井川に架かる木造の歩行者用の橋、蓬莱橋(ほうらいばし)は、ギネスブック(Guinness World Records)に登録されています。
登録の理由が、the longest wooden walking bridge(世界最長木造人道橋)。
橋は洪水の度に補修されていますが、なかにはガタガタする板もあって「男の人でも怖じ気づいて渡れない人がいる」(橋番の話)のだとか。
この橋の架橋には静岡らしいドラマが潜んでいます。

時代劇のロケにも使われる!

蓬莱橋の長さは897.4m。
「8(や)9(く)7(な)4(し)という語呂合わせから『厄なし』とか、長い木の橋から『長生きの橋』ともいわれています」(静岡県の観光関係者の話)。
平成9年12月30日付けで「木造歩道橋として世界一の長さ」とギネスに認定されており、時代劇などのロケにも使われています。
これまで、時代劇といえば京都の上津屋橋が活用されてきました。

上津屋橋は、京都府久世郡久御山町と八幡市を結ぶ、木津川に架けられた木橋で、洪水の際には橋が流れるというユニークな「流れ橋」です。
平成23年の台風による流出から4年連続の流出で、その都度3000万ほど出費しての架け直しが必要となり、ついに従来の「流れ橋」構造のまま75cmかさ上げして復旧。
これが、時代劇のロケ地にそぐわないイメージで、蓬莱橋はさらに、ロケに引っ張りだこになることでしょう。

話が脱線しましたが、この蓬莱橋、明治3年に新政府により大井川の渡船架橋が許可された後に、大井川に最初に架けられた橋なんです。
初架橋は明治12年のことで、通行料は片道5厘でした。

現在の橋は、昭和40年に架け替えられたものですが、基本的な構造は明治時代と同じ。
橋脚こそコンクリートパイルになっていますが、梁の上に3本の台持木を置き、桁木、均し木をのせて板を敷きボルトで止めるというシンプルな構造は昔のまま。
法律上は農道に分類され、島田市役所農林課の所掌です。
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蓬莱橋に秘められた牧之原開拓の歴史

実は、農道というのが橋に隠されたドラマを紐解くキーワード。
慶応3年(1867年)、15代将軍・徳川慶喜は大政奉還により駿府(現・静岡市)に隠居します。
慶喜の身辺警護を勤める「精鋭隊」(のちの「新番組」)に属する武士たちも同行し、その家族200人とともに駿府に暮らします。
明治2年(1869年)の版籍奉還により、「新番組」は突如解任。静岡藩(明治2年8月から静岡に改称)も静岡県に変わります。
中條景昭(ちゅうじょうかげあき/中條金之助)を隊長とした「新番組」の面々は剣を捨て、牧之原台地における茶畑の開墾を決断。約250戸の元幕臣たちが牧之原へ転住し、広大な台地の開墾を始めます。
必要な物資などは、島田宿で調達するほかなく、島田と金谷(牧之原台地)をつなぐ橋は、台地の開墾に欠かせないものだったのです。

大井川の西に広がる牧之原台地の開墾は、明治以降に行なわれましたが、旧士族を中心とした開墾者は、この蓬莱橋を渡って、今の広大な茶畑をつくりだしたのです。

というわけで、時代劇(とくにかつて制作された映画)でよく、牧之原の茶畑と富士山のシーンが登場しますが、江戸時代には「ありえない光景」だったのです。
そしてこの蓬莱橋の架橋がなければ、牧之原の広大な茶畑も誕生しませんでした。

蓬莱橋DATA

名称 蓬莱橋
住所 静岡県島田市宝来町地先
通行時間 終日(8:30〜17:00は橋番が対応)
通行料金 大人100円、小人10円、自転車100円
地図
電車・バスで JR島田駅から徒歩30分
ドライブで 東名高速道路吉田ICから15分
駐車場 26台/無料
問い合わせ 島田市観光協会島田案内所TEL0547-37-1241

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