静岡県周智郡森町を流れる葛布川に懸かる滝が葛布の滝(かっぷのたき)。最大の一の滝は落差14mの直瀑で、その上流に二の滝、三の滝が連続しています。駐車場から一の滝まで、全長500mほど沢沿いに歩いて到達します(一の滝から上流部はまき道で遡行しますが沢登りの経験がないと危険です)。
遠州森、葛布川上流に懸かる秘瀑
滝の名は、一帯に葛(クズ=秋の七草のひとつ、根からは精製して葛粉を採取、根を乾燥させたものを生薬の葛根・かっこん)が茂り、その繊維を紡いで葛布(くずふ、かっぷ)を生産したことに由来。
江戸時代には掛川や、遠州森の特産品でした。
一帯はシダ類の宝庫としても知られ、林床にはシダが茂っています。
標高220m(駐車場で標高150m)で、さほど高山ではありませんが、『静岡県周智郡誌』(大正6年、周智郡教育会刊)によれば、かつては厳冬期に氷瀑となるのを利用し、葛布氷(かっぷごおり)を生産し、袋井を中心に販売していたのだとか。
冷蔵庫のない明治、大正時代には氷を氷室(ひむろ)などで保存し、夏に販売していたのです。
葛布の滝 | |
名称 | 葛布の滝/かっぷのたき |
所在地 | 静岡県周智郡森町葛布 |
関連HP | 森町公式ホームページ |
ドライブで | 東名高速道路袋井ICから約18km |
駐車場 | 5台/無料 |
問い合わせ | 森町産業課商工観光係 TEL:0538-85-6319/FAX:0538-85-5259 |
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |