江戸時代には江戸城にも温泉が運ばれたという熱海。歴史ある温泉場ですが、観光地としての大発展は昭和9年の丹那トンネル開通がきっかけ。昭和9年に創業の「ホテル大野屋」は、経営が伊東園ホテルに移っていますが、熱海繁栄の歴史を今に伝える「巨大ローマ風呂」は健在です。
ローマ風呂は300人収容

「ホテル大野屋」の前身は昭和9年に創業の大野屋旅館。
大野屋旅館の創業者・大野市郎は、新潟県長岡市、信越本線長岡駅前で大野屋旅館(モダンな洋風の外観)を営み、「明治の旅館王」と称された大野甚松(おおのじんまつ)の孫(昭和元年には創業50周年を記念して長岡市公会堂を寄付)。
大野市郎(おおのいちろう)は、箱根富士屋ホテルに勤務し、ホテル業を学び、丹那トンネルの開通にあわせて旅館大野屋を開業。
熱海市会議員、熱海商工会議所会頭、日本温泉協会会長などの役職を経て、故郷の新潟県で衆議院議員に当選(7期)。
そんな大野市郎が「熱海に来るお客様をもてなす手段」として生み出したのがローマ風呂です。
しかも、豊富な温泉量を活かして「列車1両分のお客様が収容できる大きさ」というから、その大胆な発想には驚かされます。
江の島・岩本楼は、熱海に宿泊客を奪われることを想定して、昭和5年、ローマ風呂を新設していますが、大野市郎はそれを知ってさらに巨大なローマ風呂を築いたのかもしれません。
大野一族は熱海の名士で、ホテルとなった大野屋も高度成長期には団体客で溢れかえりましたが、個人旅行の時代となって、一転窮地に。
熱海商工会議所会頭を務めた長男・大野英市が平成19年、心臓発作で急死するなどもあって平成22年、会社更生法の適用を申し立て、伊東園ホテルのグループに。
伊東園ホテルは、伊東園ホテルズとして数多くのホテルを運営していますが、ホテル大野屋、熱海ニューフジヤホテル、熱海金城館、アタミシーズンホテルの4館については、グレードアップした「伊東園リゾート」となっています。
つまり、ホテル大野屋も、夕食はブッフェですが(ブッフェもグレードアップされています)、客室、ローマ風呂などに「古き良き熱海」の面影を残した高級感ある内容になっているのです。
伊藤園リゾートでは、ホテル間無料連絡バスを使用して4館すべての温泉が利用可能なので、アタミシーズンホテルに泊まって、ローマ風呂に外来入浴ということも可能です。



| 熱海の歴史を今に伝える「ホテル大野屋の巨大ローマ風呂」 | |
| 名称 | ホテル大野屋/ほてるおおのや |
| 所在地 | 静岡県熱海市和田浜南町3-9 |
| 関連HP | ホテル大野屋公式ホームページ |
| 電車・バスで | JR熱海駅から徒歩25分、または、伊豆箱根バスで6分、親水公園下車、徒歩3分。JR熱海駅から送迎バスも運行 |
| ドライブで | 小田原厚木道路・真鶴道路厚木ICから約54km、東名高速道路沼津ICから約32km |
| 駐車場 | 100台/宿泊者は無料 |
| 問い合わせ | ホテル大野屋 TEL0557-82-1111/ナビダイヤル:0570-024-780 |
| 掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 | |








