駿河湾に突き出すような半島に面した南北7kmの砂浜一帯に、美しい松林が連なる景勝地、三保松原。江戸時代、東海道を歩く人々が「あれが三保の松原か」と江尻宿あたり(東海道本線清水駅付近)から遠望したのが三保松原です。日本白砂青松百選にも選定され、世界遺産「富士山-信仰の対象と芸術の源泉」の構成資産のひとつにもなっています。
世界遺産に登録の富士を眺める景勝地
砂浜のほぼ中央にあるのが、天女が衣を掛けたといわれる伝説が残る「羽衣の松」。
高さ12m、主幹の周囲は3.5mものクロマツで、樹齢はおよそ650年。
添え木に支えられながらも、この老クロマツは今も健在です。
毎年10月には「羽衣の松」の前で『三保羽衣薪能』が開催されています。
ここから眺める富士の雄姿も素晴らしく、大正4年に実業之日本社が選んだ「新日本三景」のひとつに数えられています。
東海道の街道筋からは当時は遮るものがなく、長く延びた砂嘴(さし)に続く松原を遠望できたのです。
江尻宿(現・静岡県静岡市清水区)の追分で東海道から分かれ、久能山に詣でる途中に三保松原に寄る旅人も多かったのは、白砂青松の美しい海岸線とともに、伝説の羽衣の松があったから。
映画『弥次喜多道中てれすこ』(中村勘三郎主演)、『次郎長三国志』(中井貴一主演)ロケ地にもなっています。
パワースポットとしても人気の御穂神社(みほじんじゃ)、常世神の通り道である「神の道」、そして世界遺産のビジターセンター的な役割を担った三保ガイダンス施設「三保ナビ」があり、富士山と三保松原の深い関わりについて学ぶことができます。
広重の浮世絵に見る 三保松原
江尻は、まさに三保湾の入江の尻に位置する地。
江戸から東海道を41里の場所から眺めた、薩埵峠(さったとうげ)、富士山の図。
横たわる松林が三保松原です。
空撮かドローンを使って描いたかのような構図。
薩埵峠と富士山、そして愛鷹山(あしたかやま)が遠近法を使って描かれています。
三保松原 | |
名称 | 三保松原/みほのまつばら Miho-no-Matsubara |
所在地 | 静岡県静岡市清水区三保 |
関連HP | 静岡市公式ホームページ |
電車・バスで | JR清水駅からしずてつジャストライン東海大学三保水族館・三保車庫行きで25分、三保松原入口下車、徒歩10分 |
ドライブで | 東名高速道路清水ICから約11km |
駐車場 | 200台/無料 |
問い合わせ | 静岡市経済局商工部観光・シティプロモーション課 TEL:054-354-2422 |
掲載の内容は取材時のものです、最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
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