大井川下流部(島田市街・金谷)と菊川との間に広がる標高100mから200mの台地が牧之原台地。
広大な台地の先端は太平洋へと落ちる御前崎です。
最南端の御前崎まで28kmも続く広大な台地ですが、明治以降は、士族の殖産興業として開拓が行なわれ、茶畑が生まれました。
茶草場農法は「世界農業遺産」に認定
茶の栽培に成功してからは総面積6000haという牧之原台地の9割(5300ha)が茶園となり、現在では静岡の茶の生産量の40%を占める茶の産地に。
全国の茶園面積の約12%を占める日本一の大茶畑に生まれ変わっています。
ここで行なわれている茶の栽培は、「世界農業遺産」に認定された茶草場農法。
川根本町、島田市、掛川市、菊川市、牧之原市などで行なわれている独特な農法で、茶園の畝間にススキやササを主とする刈敷きを行う伝統的農法のこと。
この茶草場農法を実践するためには、茶畑の周囲に茶園に敷く草を刈り取る「茶草場」が必要になります。
そんな茶草場農法を行なう場所では、茶園と茶草場とがモザイク状に分布しています。
4月下旬に茶摘みが始まる!
牧之原台地で茶摘みが行なわれるのが、4月下旬から10月上旬。
「2月から3月にかけて、ぐっと寒暖の差が激しくなり、茶樹の根が一気に成長する」(牧之原台地の茶園関係者の話)なのだとか。
4月になると、いよいよ芽吹き。若葉がグングンと伸びて、下旬になるといよいよ茶摘みの時期を迎えます。
牧之原台地には、1000軒にも及ぶ茶農家が軒を並べており、4月下旬頃から一斉に茶摘みとなるのです。
一番茶は縁起物!
「一番茶」の収穫は、4月下旬から連休明けの5月10日頃まで。
茶の品種改良が進んで収穫時期も早まってきています。
昔は一家総出の茶摘みでしたが、現在では、最初の2日〜3日だけ手摘み作業で、後は機械で刈り取ってしまいます。
「手摘みだと1日頑張ってもせいぜい30kg。それが機械だと1000kgは採れるから、機械に頼るんだね」と茶園の人は話してくれました。
一番茶は茶葉が大きく、肉厚でコクと旨味が十分に引き出されるため、長寿と健康に最適として珍重されてきました。
静岡に旅する機会があったら、またスーパーなどで静岡の新茶を見かけたら、ぜひ購入を。
また、グリンピア牧之原では4月下旬〜10月上旬に「お茶摘み体験」も実施しています。
グリンピア牧之原 茶摘み体験DATA
施設名 | グリンピア牧之原 |
開催期間 | 4月下旬〜10月上旬 |
住所 | 静岡県牧之原市西萩間1151 |
関連HP | グリンピア牧之原公式ホームページ |
電車・バスで | JR金谷駅からタクシーで20分 |
ドライブで | 東名高速道路相良牧之原ICから約3.5km |
駐車場 | あり/無料 |
問い合わせ | グリンピア牧之原 TEL:0548-27-2995/FAX:0548-27-2294 |
掲載の内容は取材時のものです、最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
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