静岡県浜松市北区都田町に鎮座する古社。延長5年(927年)編纂の『延喜式神名帳』記載の遠江国引佐郡六座のうちの一つ。神宮(伊勢神宮)の御厨(みくりや=荘園)の鎮守社で、本殿は今も内宮、外宮(げぐう)に分かれています。
遠州三神明宮にも数えられますが、すべて伊勢神宮の御厨の地
平安中期から末期にかけて、浜松市一帯には、伊勢神宮の御厨(みくりや)が設けられましたが、鎮座地の都田(みやこだ)という地名の通り、この地にも都田御厨が設けられました。
須倍神社は、887(仁和3)年創建という古社。鎮座地である都田は伊勢の神宮の御厨として発達した土地で、往時には須倍神社も神宮同様に内宮、外宮に分かれていました。
902(延喜2)年、内宮・外宮の両社を現在地に統合。鎌田神明宮(磐田市)、総社蒲神明宮(浜松市東区神立町)と並び遠州三神明宮に数えられますが、3社とも伊勢神宮の御厨の鎮守社。
鎌倉時代には北条家の支配下となりますが、御厨と鎮守社との関係は変化がなく、井伊氏が台頭し、荘園制が崩壊する時代まで伊勢神宮との密接な関係が続きました。慶長6年(1602年)、幕府を開いた徳川家康は伊奈忠次に社領として内宮に4石、外宮に3石を寄進しています。
ちなみに御厨は「御」(神の)+「厨」(台所)の意で、神宮の荘園。須倍神社本殿の正面向かって右が内宮、左が外宮となっています。
須倍神社 | |
名称 | 須倍神社/すべじんじゃ |
所在地 | 静岡県浜松市北区都田町神明風呂6284 |
関連HP | 須倍神社公式ホームページ |
電車・バスで | 天竜浜名湖鉄道常葉大学前駅から徒歩10分。または、JR浜松駅北口から都田行きバスで1時間、都田西下車 |
ドライブで | 東名高速道路浜松西ICから約10km |
駐車場 | 10台/無料 |
問い合わせ | 須倍神社 TEL:053-428-2097/FAX:053-428-2097 |
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