静岡県伊東市富戸、城ヶ崎海岸(城ヶ崎ピクニカルコース)の途中、ぼら納屋近くにあるのが、黒船防備砲台跡。黒船の来航で、沿岸防備の必要性から徳川幕府が韮山代官・江川太郎左ヱ門に命じて伊豆、相模、下総、上総、安房5ヶ国に築いた台場(沿岸砲台)のひとつ、富戸崎台場の跡です。
沼津藩が構築した富戸崎台場の跡
城ヶ崎海岸の東端部、大海原を見渡す溶岩台地に築かれた台場(沿岸砲台)。
幕末の沼津藩主・水野忠武(みずのただたけ=様々な手伝い普請を幕命によって命じられ、沼津藩は藩財政難に)は海防上の要所となる伊東の富戸崎台場(城ヶ崎海岸)、川奈崎台場(川奈ホテルゴルフコース内、東北端エクストラホール奥)、稲取崎台場(稲取海岸)、三穂ヶ崎台場(下田白浜・三穂ヶ崎遊歩道途中)に台場を構築。
そのうちに富戸、川奈には夕顔型大砲(臼砲=モルチール砲)、円柱型大砲(カノン砲)を各4門を設置しています(後に大砲は下田に移設)。
城ヶ崎海岸の黒船防備砲台跡は、このうちの富戸の台場で、天保14年(1843年)、城ヶ崎海岸のこづり(岬)の根に築かれたもの。
500匁砲1門(500匁は弾丸の重さで約2kg)、200匁砲1門、100匁砲2門という内訳。
現在は台座の石垣のみ現存し、夕顔型大砲のレプリカが設置されています。
城ヶ崎ピクニカルコース途中、ぼら納屋から100m、海の吊橋から700mに位置。
黒船防備砲台跡 | |
名称 | 黒船防備砲台跡/くろふねぼうびほうだいあと |
所在地 | 静岡県伊東市富戸 |
電車・バスで | 伊豆急行線伊豆高原駅から東海バス海洋公園行きで9分、終点下車、徒歩35分(城ヶ崎ピクニカルコース経由) |
ドライブで | 西湘バイパス石橋ICから約53km |
駐車場 | 伊東市門脇駐車場(126台/15分まで無料、以降有料) |
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