毎年7月15日〜7月16日、静岡県の熱海市で『熱海こがし祭り(来宮神社例大祭)』が行なわれます。熱海の地主神(じぬしのかみ)である来宮神社の創建の逸話に登場する「麦こがし」。オオムギをあぶってから挽いた粉、いわゆるはったい粉が「麦こがし」ですが、この「麦こがし」が蒔かれるのが『熱海こがし祭り』です。
『こがし祭り山車コンクール』がメインイベント
なぜ「麦こがし」が蒔かれるのかは、来宮神社創建の伝承に由来します。
来宮神社の社伝によれば、和銅3年(710年)6月、熱海湾で漁師の網に木の根がかかることが三度あり、よく見ると神像のようだったので、松の下に祀って、持っていた「麦こがし」を供えました。
その夜、夢に五十猛命(いたけるのみこと)が現れ、潮騒が耳障りであるとのご神託があり、現社地に遷祀したのだとか。
来宮神社の例祭では、「麦こがし」を中心に百合根、橙などをお供えしています。
「麦こがし」は、大麦,裸麦を炒ってひき粉末にしたもの。
京では「はったい粉」、江戸では「麦こがし」といい、江戸時代には旅の携行食にも使われました。
『熱海こがし祭り』(来宮神社例大祭)では、7月15日9:00〜15:00頃には木の根を拾った大浜海岸まで神輿の渡御があり、道中、天狗面に高足駄を履き猿田彦神に扮した者が、麦こがしを撒き散らすので、『こがし祭』と呼ばれています。
木の根を拾ったのが旧暦6月15日ということで、現在では西暦に置き換えて、毎年7月15日が来宮神社の例祭となっています。
7月15日・7月16日の18:30〜『こがし祭り山車コンクール』を行なわれますが、国道135号を交通規制して行なう、熱海で一番盛大な催しです。
各町内から出る伝統の木彫り山車、アイディアを駆使した装飾山車三十数基が東海岸町の審査会場(審査会場はお宮緑地内)へ繰り出します。
そして6団体の御輿も会場を練ります。
熱海こがし祭り(来宮神社例大祭) | |
開催日 | 毎年7月15日〜7月16日 |
開催時間 | 7月15日9:00〜15:00宮神輿渡御、7月16日神幸祭(御神幸行列)9:50~15:40、両日18:30〜山車コンクール |
開催地住所 | 静岡県熱海市東海岸町 |
開催場所 | 国道135号(東海岸町) |
関連HP | 熱海観光協会公式ホームページ |
電車・バスで | JR熱海駅から徒歩20分 |
問い合わせ | 熱海市観光協会 TEL:0557-85-2222 |
掲載の内容は取材時のものです、最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
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