静岡県浜松市天竜区大栗安、天竜区には数多くの棚田がありますが、「日本の棚田百選」、静岡県棚田等十選に選定されるのが、大栗安の棚田(おおぐりやすのたなだ)。鳳長源という武士が築いたと伝えられる歴史ある棚田です。石積みと土羽(どは=盛土の部分)の棚田が美しい景観を生み出しています。
茶畑と棚田が織りなす、少し変わった景色を楽しむ
浜松市街から国道152号を北上し、二股から天竜川の支流・阿多古川沿いにのびる静岡県道9号(天竜東栄線)を道の駅「くんま水車の里」を目指して走った途中から林道を分け入ったところに大栗安(おおぐりやす)の棚田があります。
標高657mの神明山の中腹にある江戸時代以前(平安~室町時代)に開かれたという歴史ある棚田で、耕地面積7.4ha、481枚の棚田の水は天水が頼りという昔ながらの農法で水稲、そして茶が栽培されています。
水田だけでなく茶畑があるもの浜松の山間らしい特徴です。
大栗安の棚田は、標高差が大きく、傾斜が急なため、石積みの一部が突起した「渡石」を築いて畔の草刈りなど作業の安全、効率化を図っています。
地元の有志は「大栗安棚田倶楽部」を結成、休耕田を利用しての雑穀作りなど、積極的な棚田保全活動を展開し、例年6月中旬に田植えが行なわれ、稲刈りは10月上旬~中旬。
静岡県道9号(天竜東栄線)の新切(あらきり)バス停に棚田入口の表示があるので見落とさないようご注意を。
大栗安の棚田と通称されるのは、大栗安本村の棚田と、すぐ南側にある檜曽礼の棚田(ひのきぞれのたなだ)の総称。
青々とした稲が風にそよぐのは、5月下旬〜7月初旬です。
ちなみに静岡県内で日本の棚田百選に選定されるのは、大栗安の棚田のほか、久留女木の棚田(浜松市北区)、荒原の棚田(伊豆市)、下ノ段の棚田(伊豆市)、北山の棚田(沼津市)の5ヶ所です。
大栗安の棚田 | |
名称 | 大栗安の棚田/おおぐりやすのたなだ |
所在地 | 静岡県浜松市天竜区大栗安 |
関連HP | しずおか棚田・里地くらぶ公式ホームページ |
ドライブで | 新東名高速道路浜松いなさICから約20km |
駐車場 | 5台/無料 |
問い合わせ | 浜松市天竜農林事務所 TEL:053-922-0030 |
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