川名ひよんどり|浜松市

『川名ひよんどり』(浜松市)

毎年1月4日18:00〜23:30、浜松市北区引佐町川名の福満寺薬師堂(通称・八日堂)で『川名ひよんどり』が行なわれます。「火踊り」が訛って「ひよんどり」となったもので五穀豊穣、子孫繁栄を祈願して「火を迎える行事」です。「遠江のおくない ひよんどり」として国の重要無形民俗文化財に指定。

『おんな城主 直虎』の井伊家ゆかりの地に伝わる伝統行事

福満寺薬師堂の本尊・薬師如来坐像が応永33年(1426年)にはすでに創始されていたという歴史ある行事。
一帯は平成29年のNHK大河ドラマ『おんな城主 直虎』で一躍有名になった井伊家とのつながりが強く、薬師如来坐像も井伊直貞が願主となっているほか、『川名ひよんどり』で使われる道具にも井伊家の家紋が入っています。

祭礼には大禰宜、小禰宜、松明献納者(タイトボシ)、堂守、僧の供、ヒドリ、若連と諸役が分担されており、ヒドリ役を出す年齢集団である若連以外は世襲となっています。
現在、28番の祭事があり、若者の水垢離と堂前での大松明との「揉み合い」は見ごたえも十分。

裸の若者達が薬師堂近くの川で水垢離の後、腰に注連(しめ)をつけ福満寺薬師堂(通称・八日堂)の入口に人垣を作り、松明(たいまつ)を松明を薬師堂に献納。
献上する一行が薬師堂に入るのを阻止しようとする集団と松明を献上する集団との「揉み合い」がみどころ。

堂内に投げ入れられた松明は若者によって揉み消され、五穀豊穣、子孫繁栄、家内安全を願い歌が読まれます。

その後、1.順の舞い、2.お姥舞、3.順の舞、4.はらみの舞、5.片剣の舞、6.片稲村の舞、7.両剣の舞、8.両稲村の舞い、9.獅子舞の若連の9の舞が奉納されます。

薬師堂が八日堂と通称されるのは、昭和30年代までは1月8日に行なわれてきたから。
人手不足などの社会状況を反映して、昭和40年代から1月4日に変更されています。

浜松市引佐町寺野にも『寺野ひよんどり』(1月3日・宝蔵寺観音堂)が伝承されており、「鬼の舞」などが演じられています。

 

川名ひよんどり
開催日 1月4日
時間 18:00〜23:30
関連HP 浜松市公式ホームページ
所在地 静岡県浜松市北区引佐町川名川名382-1
場所 福満寺薬師堂(八日堂)
ドライブで 新東名高速道路浜松いなさICから約6.6km
駐車場 旧川名小グラウンド(100台程度)
問い合わせ 奥浜名湖観光協会 TEL:053-522-4720
掲載の内容は取材時のものです、最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。
『寺野ひよんどり』(浜松市)

寺野ひよんどり|浜松市

2018.12.30
 

『川名ひよんどり』(浜松市)

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