「青春18きっぷ」を使って東京から名古屋・関西方面を目指す際に、静岡県内ではロングシートの車両が多く、「静岡ロングシート地獄」と呼ばれています。2022年3月のダイヤ改正で313系8000番代が名古屋地区から静岡地区へ転属となり、これを選べば、部分的ですが豪華な「クロスシートの旅」が実現します。
熱海駅まではグリーン車または、E233系のクハ(1・2・2・9・10・14・15号車)ならばクロスシートが選べますが、熱海駅から先、JR東海静岡支社管内に入ると、鉄道ファン、青春18きっぷ愛好者が「静岡ロングシート地獄」と恐れる3時間のロングシート地獄が待っています。
そんな静岡エリアですが、「地獄の光明」となったのが、2022年3月のダイヤ改正で313系8000番代が名古屋地区から静岡地区へ転属となったこと。
313系は、特急「ふじかわ」、ホームライナーに使われる373系特急形電車を基本とした近郊型電車で、平成9年度グッドデザイン賞受賞。
中央本線の名古屋〜中津川の花形車両としても活躍してきました(2023年に名古屋〜中津川の運用は終了)。
なかでも8000番は、特別仕様の転換クロスシートを備えた豪華版で、中央線時代(神領車両区配属)には「セントラルライナー」、「ホームライナー瑞浪」に使われた車両です。
2022年3月のダイヤ改正時に3両編成6本が静岡車両区に転属となり、運用されているのです。
JR東海313系電車でも静岡に配属の2300番台、2350番台、2500番台、2600番台は残念ながらロングシート。
御殿場線・身延線に投入の3000番、3100番台のみセミクロスシートとなっているのです(3000番は、三島駅〜 静岡駅にも運用)。
現在、「静岡ロングシート地獄」を解消できるのは、この最も豪華な転換クロスシートの8000番のほか、転換クロスシート(車端部固定シート)300番台、三島駅〜静岡駅の3000番台(セミクロスシート)、浜松駅〜米原駅の0番台(転換クロスシート)ということになり、上手にこれを見つけることが地獄脱出の手段となります。
313系8000番台を下りで利用する場合は、掛川駅〜豊橋駅で乗車するのがもっとも一般的ですが、2024年10月現在、下りは掛川駅〜豊橋駅に2本しかないので運用を調べて乗車するほかありません(運用に関しては個人のサイトに情報がアップされています)。
「静岡ロングシート地獄」は豪華313系8000番台の利用で解消できる!? | |
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