佐渡金山(新潟県)、金鶏金山(長野県)、湯之奥金山(山梨県)、そして土肥金山(静岡県)の4金山を結ぶのが「黄金KAIDO」。4県連携の黄金KAIDOプロジェクトで、清水港(静岡市清水区)と土肥港(伊豆市)を結ぶ駿河湾フェリーが黄金色に塗られた「黄金バージョン」に変身しています。
黄金KAIDOプロジェクトの一環で内装の一部も黄金化


実は、徳川時代、土肥金山で採掘された金は、葵の家紋を記した帆を付けた御用船(千石船)で、徳川家康が隠居生活を送った駿府(現・静岡市)へと運ばれていますが、ほとんど同じ航路で運航されるのが、駿河湾フェリー。
同様に佐渡で産した金も海路、日本海を渡っていますが、こちらも現在は佐渡汽船の航路になっているため、駿河湾フェリーと佐渡汽船は、まさに海の「黄金KAIDO」ということになるのです。
厳密にいうと、土肥金山で産する金鉱石、銀鉱石は、土肥を流れる山川の河口から伝馬船で積み出され、沖で千石船に積み替えて、駿府の銀座に運搬されていました。
駿府の銀座は、徳川家康が慶長11年(1606年)、わざわざ京・伏見から駿府へと移設した施設で、駿府城の蓄財としての金銀貨を鋳造する目的で設置されたもの。
家康の周到な計画がよくわかります。
駿府の銀貨鋳造所は 慶長17年(1612年)に 江戸(現・東京都中央区銀座)に統合移設されましたが、それまでは駿府で鋳造が行なわれていたのです。
駿河湾フェリーも黄金色に塗り替えられただけでなく、往時を偲んで船尾には「葵の御紋」の旗を掲げて運航。

駿河湾フェリーが「黄金バージョン」に変身! | |
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