大井川鐵道の鳥塚亮(とりづかあきら)社長は、ローカル鉄道の「再生請負人」とも称されていますが、「大井川鐵道社長 鳥塚亮の地域を元気にするブログ」で発表したのが、『12系の譲渡について』。「SLやまぐち号」の客車として活躍の12系を購入したものの、眠っているため、販売に踏み切ったもの。
通常、輸送費は車両価格の数倍も必要

JR西日本が運行する「SLやまぐち号」は、現在は新型の35系ですが、2017年まで12系で運転されており、その引退車両を大井川鐵道では2018年に観光列車の冷房化や旧型客車の置き換えを目的に譲渡を受けていました。
その後のコロナ禍、2022年の台風による家山~千頭間の不通(家山~川根温泉笹間渡間は2023年10月1日に復旧)などもあり、購入したものの使われない状態が続き、結果として老朽化が進んでしまいました。
整備には多額の費用が見込まれることから、「有効活用していただける一般の皆様方へ向けて、車両本体を売却することになりました」として、オハ12-701、オハ12-702、オハ12-703、スハフ12-702の4両を販売(展望デッキ付のオハフ13 701を除く4両)。
価格は「応相談」とのことですが、新金谷駅の留置線からの輸送費別で1両あたり100万円~150万円と、想像以上の安さです。
ただし、
車両本体価格、輸送費、設置スペース、さらには昭和40年代の製造車は断熱材にアスベストが使用されていることから「労働安全衛生法に定めるアスベスト等有害物質の取り扱い」(専門業者に依頼して実施)の費用もかかるとのこと。
輸送費は先導車や後導車も必要なため、トータルで数百万と、車両価格の数倍も必要なので、なかなか手が出せません。
購入希望者を対象に、2025年6月7日(土)に事前申込制・有料の説明会を開催。
すでに申込者がいるとのことです。
はたしてどんな会社が落札するのでしょう。
大井川鐵道が、旧「SLやまぐち号」の12系客車など4両を販売、気になる価格は!? | |
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