静岡県菊川市加茂に鎮座する古社、大頭龍神社(だいとうりゅうじゅんじゃ)。その社名からしていかにもパワースポットらしい感じですが、奈良の大神神社(おおみわじんじゃ)から大物主神(おおものぬしのかみ)を勧請して創建したことから、蛇は神の使いとして崇められています。
奈良、大神神社から祭神・大物主神を勧請
疫病鎮護、水難除けの神様として遠州(静岡県西部)はもちろん、三河(愛知県東部)からも多くの参拝者があります。
祭神は大神神社(おおみわじんじゃ)から勧請した大物主神のほか、比叡山延暦寺の鎮守として祀られている日吉大社から大山咋神(おおやまぐいのかみ)を勧請するという欲張りな神社。
三輪山を祭神にする古代からの原始崇拝を保ち、日本最古の神社とも称される大神神社、そして山王権現と称され、神仏習合の歴史を有する日吉大社の大山咋神を祀っているのです。
戦国時代、天正2年(1574年)、武田勝頼の高天神城攻めの際に、別当だった大龍院とともに社殿を焼き払ってしまったため史料がなく、創建に関しては定かでありませんが、延暦11年(792年)に創建と伝えられています。
そのルーツは、御神体となる山を遥拝する大神神社らしい姿だったと推測されています。
鎮座する地が加茂という名であるのも中世に、荘園が広がっていたことの証です(賀茂神社もあります)。
中世には背後の神体山に奥の院(大頭龍)、山麓に大龍院という天台宗の別当となる寺があり、鎮守として大頭龍権現、山王権現が祀られていましたが、今では大頭龍神社が残るのみとなっています。
青銅の大鳥居は、文政7年(1842年)の建立で、戦時中の金属回収令での供出を免れ、参道に立っています。
例祭は8月第4日曜に斎行。
大頭龍神社 | |
名称 | 大頭龍神社/だいとうりゅうじゅんじゃ |
所在地 | 静岡県菊川市加茂947 |
関連HP | 大頭龍神社公式ホームページ |
電車・バスで | JR菊川駅から徒歩35分、タクシーで5分。JR掛川駅からタクシーで10分 |
ドライブで | 東名高速道路菊川ICから約2km |
駐車場 | あり/無料 |
問い合わせ | 大頭龍神社 TEL:0537-35-3577/FAX:0537-35-5466 |
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