静岡市久能いちご海岸通りで『石垣いちご狩り』。駿河湾を望む久能海岸沿いは別名「いちご海岸通り」。石垣を積み上げた間に苗を植え付ける独特の方法で、章姫(あきひめ)などを栽培しています。1月~5月上旬にかけて、いちご狩りを楽しむことができます。現在メインの品種は章姫。
明治中期からの長い栽培の歴史を誇る石垣いちごを味わおう
2月はとくに混雑するので事前に各店に問い合わせてから出かけるのが賢明。料金は時期によって異なる。
久能山東照宮鳥居内の「常吉いちご園」(TEL054-237-2309)は石垣いちご栽培の元祖。栽培品種は、栃乙女と章姫を掛け合わせた「かなみひめ」。完全予約制でいちご狩りが可能で、「いちご本来の香りと甘みを知っていただくため、ミルクはお出ししておりません」とのこと。
明治維新を期に宿屋、福島屋を廃業、久能山東照宮に奉仕し、宮司の車夫をしていたという川島常吉。
明治29年、当時の松平健雄宮司の転任事、友人が米国領事館からもらったいちご苗数株を譲り受け、川島常吉に栽培を託します。
石垣の株は畑の株よりも早く実をつけていたことをヒントに、明治34年に、石垣の間にいちご数十本を植えたのが、石垣いちごの始まりです。
苺の苗を玉石の間に植え、温室のない時代に石の反射熱で冬を越し糖度を増すという画期的な農法だったのです。
当時の苺の品種は、エキセルシャ種。作り方が軌道に乗るまでには明治35年頃から大正の初めまで20年の歳月を要したのだとか。
波の大きな時、雨が降った後には、我先にと海岸に出て石を拾い集め、苺山に担ぎ上げて、石垣に積み上げたのです。
その作業が、あまりに気が遠くなるものなので、大正12年にコンクリート板が考案されています。
石垣いちご狩り|静岡市 | |
開催期間 | 1月〜5月 |
所在地 | 静岡県静岡市駿河区根古屋407(常吉いちご園) |
電車・バスで | JR清水駅から静鉄バス久能山下行きで29分、終点下車、すぐ |
ドライブで | 東名高速道路静岡ICから約10km |
問い合わせ | 静岡観光コンベンション協会 TEL:054-251-5880/FAX:054-205-3639 |
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