朝比奈大龍勢(藤枝市)

玉露の里として知られる岡部町(藤枝市)で『朝比奈大龍勢』(あさひなおおりゅうせい)が打ち上げられます。中世の狼煙(のろし)が発達したものといわれるロケット花火の朝比奈大龍勢は今年が2年に1度の打ち上げの年。龍勢は、高さ約20mの常設櫓から発射され白煙を上げて上昇する様子が龍の昇天を思わせるのが名の由来です。

龍勢と呼ばれるロケットは全長は15m以上

「その仕掛けや火薬の配合は、町内会ごとに守り伝えられている秘伝の技」(朝比奈大龍勢保存会)とのこと。
基本的にはNASAの打ち上げるロケットと同じ仕組みで、農民ロケットとも呼ばれています。
「龍勢の中には花火や落下傘など曲(きょく)と呼ばれる仕掛けもあります。現在、朝比奈川流域の13の連(チーム)が龍勢を制作しています」(朝比奈大龍勢保存会)。

龍勢と呼ばれるロケットは全長は15m以上。
真竹製でなかに火薬を詰める「吹き筒」、舵取りをする青竹の「尾」、落下傘や花火などの曲(きょく)と呼ばれる仕掛けを詰める部分の「ガ」の3部分からなります。
「吹き筒」の火薬に点火されて打ち上がると、「尾」でバランスを取りながら上昇し、最も上がったときに、「ガ」から曲を出す仕組み。

打上げ本数=昼の部(12:00〜)17本、夜の部(17:30〜)13本の予定。
静岡県指定無形民俗文化財。荒天の場合は中止。
龍勢会場付近には駐車場がないので公共交通機関の利用を。岡部地区の駐車場から龍勢会場まで、有料のシャトルバスを運行。

龍勢は地区のどこからでも見えますが、打ち上げ場所から200m離れた場所に有料の桟敷席があり、そこが一等席とのこと。
「有料席でなければ、500mほど離れたほうが見やすい」とのアドバイスです。

朝比奈大龍勢
 

龍勢と花火の歴史は家康時代に遡る

『朝比奈大龍勢』は、岡部町の中央を流れる朝比奈川沿いの地域に、古くから伝わる伝統行事。そのルーツは鎌倉時代まで遡ります。朝比奈川の上流の朝比奈城(朝比奈氏の居城)から中流の朝日山城(岡部氏の居城)へと急を知らせる狼煙(のろし)がルーツと推測されています六社神社の祭典にあわせて、打ち上げられるますが、朝比奈川の流域の地域毎に13の連(チーム)が結成され、連ごとに競い合って制作されているのが特長。推進力は昔ながらの黒色火薬。

『駿府政事録』によれば、慶長18年(1613年)8月3日・6日、イギリス国王使節ジョン・セーリス(John Saris/徳川家康より貿易を許可する朱印状を得、平戸にイギリス商館を開設)が駿府城の徳川家康を訪問した際、明国人(中国人)を使って花火を披露しました。尾張、紀伊、水戸の御三家初代藩主も鑑賞しており、これが記録に残る日本人初の花火鑑賞。この時の花火は、竹筒から火の粉が噴き出すもので、その伝統が三河・遠州に伝わる手筒花火です(家康お抱えの三河鉄砲隊が、観賞用の花火を生み出した)。
静岡県内には草薙神社の秋の祭礼にあわせ、毎年9月20日に打ち上げられる『草薙神社龍勢花火』もあります。

駿府城における漢文で記された記録書『駿府政事録』には花火見物の記述が

駿府城における漢文で記された記録書『駿府政事録』には花火見物の記述が

朝比奈大龍勢(藤枝市) DATA

開催日 2016年10月15日(土)、荒天の場合は中止
開催時間 12:00〜20:30
所在地 静岡県藤枝市岡部町殿
場所 藤枝市岡部町殿
電車・バスで JR藤枝駅からしずてつバス中部国道線で、岡部営業所下車。JA大井川岡部支店からシャトルバス(大人400円、小人200円)で会場へ
ドライブで 新東名高速道路藤枝・岡部ICから当日、17:00~21:00は野田沢入口~新舟会館前の区間は車輌通行禁止
駐車場 臨時駐車場として岡部中学校グラウンドを利用/岡部中学校入口からシャトルバス(大人400円、小人200円)で会場へ
問い合わせ 藤枝市観光協会TEL:054-667-6060

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